「ダ~ブルパチンコ!」最近、テレビでよく聞く謎の叫び声。声の主は、ウケるまで延々とギャグを出し続けるピン芸人『Yes!アキト』。彼がどんな少年時代を送り、どのようにしてテレビに出るようになったのか。Yes!アキトに……、コーヒーブレイク・インタビュー!
Yes!アキト 出身地 北海道 生年月日 1990年6月11日 血液型 A型 サイズ 身長163cm/体重82kg/B96cm W99cm H102cm/靴26cm 趣味 でんぱ組.inc 特技 映像編集 その他 札幌市立大学卒業 (出典:サンミュージック公式HP)
今日のアキトが全部ではない
アキト:まず先にちょっといいですか?
――なんでしょう?
アキト:今までのインタビューを、あとで自分で見返したら「なんでこんなん言ったんだろう?」みたいなことがけっこうあって……。「ギャグで世界を平和にしたい」って言っていたり。今は全然そんなことなかったりして(笑)。
――(笑)
アキト:これを見ている人は「今日の俺が全部だと思わないでくれ!」って伝えたいです。
――わかりました(笑)。
子どものころからギャグ作り
――どんな子どもだったんですか?
アキト:子どものころからお笑いは好きでした。特に『内村プロデュース(テレビ朝日)』が好きでしたね。
――なるほど。
アキト:そのなかに『笑わせ王決定戦』っていうコーナーがあって。美容室とかの設定のなかで、口にお茶を含んだ人を笑わせるっていうものなんですけど……。それをマネして、学校の水飲み場で友達に口に水を含んでもらって、オリジナルのギャグをやってました。
――Yes!アキトさんの原点がそこにあるんですね。
アキト:そうなんです。
――ちなみに覚えているものはありますか?
アキト:今でもやっているのありますよ。やっていいですか?
――お願いします。
(現場でギャグを披露していただきました。同じギャグの動画はこちら。01:20~)
――ありがとうございます(笑)。レベルが高い!
アキト:ありがとうございます。10年以上やってますね。当時はタイトルとか言ってなかったですけど。何年も磨きまくって、今の形に落ち着きました(笑)。
中学で芸人を目指す
アキト:それで芸人やってみたくて。中学のときに、札幌よしもとのオーディション受けたりしました。
――中学生で? 早い! NSCですか?
アキト:NSCではなく、ライブ出演のオーディションです。
――それは、水飲み場でやっていたギャグで?
アキト:いえ、クラスメイトとコンビで漫才を。
――コンビ名は?
アキト:『NOW ON SALE』と、あと『シュールズ』っていうのも……(笑)。
――シュールなネタだったんですか?
アキト:どうですかね? Wボケの漫才でした。結局、合格はできませんでしたが(笑)。
高校で大きなつまづき
――そして高校に進学します。Wikipediaによると、『高校在学中は、1年生を3回経験している』とあるのですが……。
アキト:ああ(笑)。Wikipediaはあんまり本当のこととか書いてなかったりするじゃないですか。
――そうですね。
アキト:これは本当です。
――(笑)
アキト:高校1年を3回やらせてもらってて……。めちゃくちゃ引きこもってたんです。
――そうなんですね。
アキト:それまで成績はよかったんです。中学では学年1位取ったりして。札幌市内でも有数の進学校に入りました。
――ギャグをやったり、よしもとを受けていたりしたうえに、成績も良かった!
アキト:神童でしたね(笑)。でも、高校は自分が思っているよりもすごい世界で。周りが自分より上の人ばかりで、授業も厳しくてついていけなくて。ちょっと僕はそれで……。No!アキトになっちゃいました。
――学校に行かなくなってしまったんですね。
アキト:1年生の後半くらいからですね……。親には「来年こそちゃんと行くから」って言って、次の年も1年生からやり直したんですけど。また半年経ったくらいから「ごめん。やっぱり無理だ」ってなって。また次の年も同じことを繰り返して……。
――親御さんもかなり心配されたんじゃないですか?
アキト:親が本当に見捨てずにやってくれて、感謝ですね。でも、僕が原因で両親が喧嘩してしまったりもあって……。それはツラかったです。
――1年生を3回やったあとはどうなるんですか?
アキト:3回目の1年生で、半年経ってやっぱり行かなくなっちゃったときに、通信制高校に編入します。
――次の選択肢があってよかったです。
アキト:めっちゃボケてるみたいな名前の高校でアレなんですけど……。
――?
アキト:『私立ルネサンス高校』っていうところに。
――奇しくもサンミュージックの先輩、『髭男爵』さんのギャグと同じ名前(笑)。
アキト:そうなんです。でもこれマジなんです。調べたらちゃんと出てきますから(笑)。
――そこはちゃんと卒業したんですか?
アキト:はい。順調に2年生、3年生と進級して、卒業しました。
高校生路上ギャガー
アキト:そのころ……。通信制高校に通いながら、またギャグをやるようになりまして。
――引きこもり生活とは対極にある感じがしますが。
アキト:引きこもってたんで、バイトとかしづらかったんです。でもお金は欲しい、ってなったときに「路上で1発ギャグを見せてお金を稼ごう」っていう発想に至りました。
――すごい発想(笑)!
アキト:何か衝動はあったんです。今考えたらよくそんな度胸あったなって思いますけど。1ギャグ50円でやってましたね。
――当時のクラスメイトに目撃などされませんでしたか?
アキト:そういう人がいない場所を狙って。
――今でこそ都内で、ごく稀に路上ギャガーを見かけますが……。
アキト:いますね。原宿とか渋谷に。当時、北海道で他にそんなヤツはいなかったですね。寒いし(笑)。
そして無事大学へ進学
アキト:みんなより2年遅くなりましたが、高校卒業して、札幌の大学に入りました。
――大学では何を学んでいたんですか?
アキト:メディアデザインコースっていう学科で、映像を学んでました。CM作る人になりたいなって思ってて。
――芸人ではなかったんですね。
アキト:はい。広告代理店とか行くのかなってぼんやり思いながら……。
――CMはキャッチーでないといけないので、1発ギャグにも通ずるところもあるかもしれませんね。
アキト:そうですね。在学中には、大学生向けのCMコンペでアジア3位になったりしました。
――すごい!
アキト:そのときは、お笑いは「楽しいけど趣味だな」くらいの認識でしたね。
――そうなんですね。
アキト:今でも映像制作とかデザインとか好きです。YouTubeの動画や単独ライブのVTRも自分で編集してますし。あと、服とかカードとか、自分のグッズも。
――カード?
アキト:ギャグをトレーディングカードにして販売してます。これ、自分でデザインしてるんです。
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