都内でお笑いライブに通い始めると、必ず目にするコンビ名『ヤーレンズ』。関西出身の2人が、いかにして東京で活動するようになったのか。ヤーレンズに……、コーヒーブレイク・インタビュー!
ヤーレンズ 楢原 真樹(ナラハラ マサキ) 名前 出井 準之介(デイ ジュンノスケ) 1986年11月17日 生年月日 1987年3月2日 O型 血液型 B型 身長:179.9cm / 体重:62kg サイズ 身長:173cm / 体重:53kg カラオケ 趣味 格闘技観戦、コーヒー、サザンオールスターズを聞くこと ウイニングイレブン9 特技 美味しいコーヒーを淹れられる 普通自動車第一種免許 資格 剣道初段、英検2級 (出典:ケイダッシュステージ 公式HP)
2人はどのようにしてこの世界に?
楢原:俺は高卒で大阪NSCに行きました。
――すぐにでも芸人になりたくて?
楢原:いや、大学落ちて。受験失敗してどうしようかな……。っていうときに、お母さんから「よしもとの学校に行く?」みたいな。ジュノンボーイとかジャニーズJr.とかのノリ(笑)。「普通の専門学校行くよりも安いし、1、2年なんかやれば?」って。
――芸人なんて、反対する親御さんもいると思うんですが……。
楢原:小学校のときは確かに「お笑い芸人になりたい」って言ったこともあるんですけど、中高とそんなキャラでもなく。俺の夢、覚えててくれたんですかね、お母さん。
出井:(笑)
楢原:じゃあお言葉に甘えて行くか、ってなって。
――すると、周りとの温度差があるのでは?
楢原:はい。入った瞬間、みんなの熱にドン引きでしたよ(笑)。こっちはネタ作ったりしたこともないし。本当に入ってしばらく何もしてなかったです。周りに圧倒されてるだけで。「お前、何しに来たの?」ってタイプ。
出井:それでやめなかったのがすごいよね。
楢原:挫折がなかったの。俺はもう元から何の期待もしてないから。フラフラしてただけで(笑)。
――楽しくやれてました?
楢原:はい! みんなネタやるし。楽しかったですよ(笑)。
――出井さんは?
出井:僕は本当にやりたいこともなくて。勉強もあまり好きじゃないけど、とりあえず神戸の大学に行ったんです。大学で何か見つかればいいな、と思って。
――事務所のHPによると、出身地は神奈川県ですが……。
出井:中学まで神奈川で、そのあと兵庫に。
――そうなんですね。
出井:で、大学でたまたま僕の周りにいたのが苦手なタイプばっかりで。大学に罪はないんですけど。
――苦手なタイプ。
出井:チャラい感じの(笑)。フランス帰りのバチェラーみたいな生活してるヤツが「フランス語交えたラップやってるから聴きに来てよ」って。そんなヤツが多かったんですよ(笑)。
――絶対多くはないでしょ(笑)。
出井:いや、多かったんです(笑)! で、ちょっと合わないな~、って思って。
――それで……?
出井:なんとなくお笑いはやりたかったんです。で、大学を1年生のときに辞めて、大阪NSCに行きました。
大阪NSCにそれぞれ入学!
出井:僕ら同い年なんですけど、僕が大阪NSC29期で……。
楢原:俺が28期。
――出井さんが大学に1年間行ったから、楢原さんが1期先輩なんですね。
楢原:はい、大先輩です(笑)。
出井:(笑)
――先輩後輩ということは、最初は違うコンビで?
出井:はい。おのおの別のコンビで4~5年やってました。
――コンビ名は?
出井:僕は『セカンドギア』、そのあとに『スクランブルハネムーン』っていうコンビで。
楢原:俺は『すいっちひった~』ってコンビでした。
――それぞれ解散してしまうんですね。
楢原:はい。コイツ(出井)の方がちょっと先に解散しました。
出井:僕はもうやめようかな、って思っていて……。実家帰ったりしてて。そのとき24歳で、やめてもまだ人生なんとかなるかな~って。
楢原:俺もその2ヶ月後くらいに解散して……。コンビをもう1回やってみようかな、ってときに、コイツ(出井)で行こうかなって。
――それでコンビを組むことに。
楢原:はい。最初は『パープーズ』という名前でした。
そして東京へ!
――パープーズはどのくらい大阪で活動したんですか?
出井:3年です。2014年の夏頃に大阪よしもとをやめて上京しました。
――なぜ上京を?
楢原:当時、劇場で変革があって。世代交代をして若返りをすることになったんです。俺らは芸歴的にボーダーラインにいまして、このまま残ると1番先輩になっちゃいますよと。でも、ランク的には全然トップにいなくて。気まずいなあと(笑)。
――東京でやり直そう、みたいな?
楢原:その感じもあって、ちょうどいいタイミングかなあって。
――東京にツテはあったんですか?
出井:東京に先に行っている先輩が何組かいた程度の……。
楢原:本格的に上京する前に何回か東京に来て、その先輩に話聞いたり、ライブ見たり。あと物件も探さなきゃいけないし。
――けっこうお金がかかりますよね。
楢原:かかりました!
出井:よしもとやめて、一応半年は空けた方がいいと思いまして。その間、めちゃくちゃバイトして貯金しました。もどかしかったですね。ただ朝から晩までバイトだけの生活……。
――どんなバイトをしていたんですか?
出井:スペインバルです。
――おしゃれ(笑)! もっと泥臭いのを想像してました。
出井:アヒージョが大変で……(笑)。
楢原:俺はピザ屋さんです。
――2人ともヨーロッパ系(笑)。
楢原:それで、何回か上京しているときにK-PROの児島さんと知り合って。
出井:2012年に『THE MANZAI』の認定漫才師に選ばれて、それで知っててくれて。
楢原:大阪にいたときは、認定漫才師の凄さがあまりわかってなくて。東京の人が反応してくれてやっとわかったんです。認定漫才師って凄いんだなって。楽屋に挨拶に行ったときも、「あ、パープーズだ」「見たことある」みたいな。
――やっかみもありました?
楢原:「なんでいるんだよ」みたいな。ありましたありました(笑)。
- 1
- 2