天下をとりましょう、い~や!天下をとらなきゃ意味がない!【東京ホテイソン(前編)】

そのツッコミで、見る者に多大なインパクトを与える『東京ホテイソン』。この2人がどのようにして出会い、どのようにしてあの漫才が生まれたのか? 東京ホテイソンに……、コーヒーブレイク・インタビュー!


東京ホテイソン
たける 名前 ショーゴ
岡山県 出身地 東京都
1995年3月24日 生年月日 1994年2月1日
B型 血液型 A型
身長 174cm/体重 60kg/足のサイズ 27.5cm サイズ 身長 169cm/体重 55kg/足のサイズ 25.5cm
釣り、ゴルフ、神社巡り 趣味 フットサル
備中神楽(岡山県伝統芸能)、古事記・日本書紀の知識、プレゼン 特技 ギター、筋肉の知識
備中神楽(岡山県伝統芸能) 資格 原付免許
野球、陸上、ゴルフ 部活動 水泳
デグー ペット
(出典:グレープカンパニー 公式HP

第一声は「天下をとりましょう」

――お2人はネットで知り合ったと伺ったのですが…。

たける:『相方募集掲示板』っていうのがあって。そこに僕が書き込みしてたって形ですね。

ショーゴ:「天下をとりましょう」って書いてあって。

――(笑)

ショーゴ:そこに僕が返事をしました。

――なんてお返事したんですか?

ショーゴ:俺も「天下をとりましょう」って。

――それで、東京ホテイソンが結成されたんですね。

たけるさんは有名になりたくて岡山から上京

――では、少し時間を戻しまして。たけるさんがその掲示板に書き込むまでの経緯を教えてください。

たける:僕は大学で東京に出てきました。それで、有名になれればなんでもいいって思ってて(笑)。最初モデル事務所とか受けてたんですよ。それがダメで。なんか他にないかなあって……。

――それでお笑いの道に?

たける:そうです。芸人だったら、バラエティとか好きだし、できるんじゃないかなあって。軽いノリではじめました(笑)。

――(笑)

たける:養成所って選択肢もあったんですけど、お金もないし、大学もあったんで……。簡単に始められるのないかなあって思ってたところに、そういう掲示板を見つけて。

――では、芸能活動や養成所はゼロの状態で、そこからスタートなんですね。

たける:はい。そこで、ショーゴの前に一度コンビを組みました。

――コンビ名は?

たける:『東京ウッド・ワイルド』です。『東京ホテイソン』もそうなんですけど、『東京』はかっこいいからつけたいんです。でも、半年くらいで解散してしまって、次の相方を見つけるために掲示板に書き込みをしました。

NSCを飛び出したショーゴさん

ショーゴ:俺は高卒でNSCに行ったんです。でも、入学してすぐに先輩とケンカしちゃって。

――ケンカの原因はなんだったんですか?

たける:トガッてたんだよな。

ショーゴ:そうですね……。先輩と在校生がなんか盛り上がってたんです。それを斜に構えた感じで見てたら「なんやねんお前」って言われて。

――(笑)

ショーゴ:立ち上がったらその先輩の身長が190cmくらいあったんです。それで俺もビビっちゃって。「出てけ! 二度と来んな!」って言われて、そのまま出て行っちゃって。言われた通り二度と行かなくなっちゃいました……。

――ええ!

ショーゴ:でも、親に入学金出してもらってるんですよ。それが重くのしかかってきて。「40万捨てちゃった……」って焦りから、何かやらなきゃと思って。それで、帰りの電車で相方募集掲示板を見つけたんです。

――なるほど。

ショーゴ:1ページ目から順番に見てたんですけど、全然いい人がいなくて。十何ページ見て、最後のひとつにしようと思って見たのが、たけるの書き込みでした。

たける:だから、書き込んでから時間も経ってたんです。僕も半ば諦めてた頃だったんですけど。

ショーゴ:その書き込みに動画が貼ってあって。

――どんな動画だったんですか?

ショーゴ:漫才なんですけど、急に小道具出したりするんですよ。漫才そんな知らないんだろうな、みたいな。

たける:(笑)

――その口ぶりですと、ショーゴさんとしては、その動画を高く評価していないようですが……。

ショーゴ:こいつらの初舞台の動画だったんです。相方さんがめちゃめちゃネタ飛ばしてて、やばい状態で。そんななか、たけるが「ネタ飛ばしてんじゃないよ」とかしっかりフォローしてて。声も良くて。

たける:よく言われます(笑)。

ショーゴ:顔も良くて、髪型も今どきで、「女性人気も出るかな」って。俺が暗いって思われがちだし、声も低いし、『陰と陽』でいいバランスになりそうだなって。

――なるほど。

ショーゴ:度胸と声と顔で「この人と組みたいな」って思いました。

――NSCでケンカ事件がなければ、東京ホテイソンは存在していなかったんですね。

ショーゴ:そうなんです。でも、最初は親に「NSCやめた」って言えず、ちょっと前までNSCで組んだコンビと思われてました。最近バレて、メチャクチャ言われますけど(笑)。

そしてグレープカンパニーへ

――それで、2人は組むことになったんですか?

ショーゴ:たけるがそれまでフリーライブに出てて詳しかったんで、「とりあえずそれに出てみよう」ってことになって。

たける:誰でも出られるようなのですけど。

ショーゴ:俺は、ライブがいっぱいあることも、出方も知らなくて。

たける:とりあえずの気持ちでライブ出て、そっからずっと続いてるみたいな感じなんですよ。

ショーゴ:実は「コンビ組もう」って1回もちゃんと言ってないんですよね。

――フリーライブはどのくらいの期間出られていたんですか?

ショーゴ:2、3ヶ月くらいですかね。そこからいくつか事務所のネタ見せに行くようになりまして。

たける:そのなかで、グレープカンパニーのライブに出させてもらえるようになってきたので、他の事務所のネタ見せに行かなくなりました。

ショーゴ:グレープカンパニーの給料がいいって噂を聞いて……。

――実際どうだったんですか?

ショーゴ:他の事務所さんと同じでした(笑)。

――所属はすぐにできたんですか?

ショーゴ:はい。事務所も若いのが欲しかったっていうのもあったらしく。『ティモンディ』が同じ時期に受けてたんですけど。どうなるかわかんないけど若いから2組とも取るかって感じで。

――今や大活躍の2組です。

ショーゴ:タイミングがよかったですね。今のグレープカンパニーだったら、当時の俺らが受けても間違いなく通らないですね。

たける:間違いないね(笑)。

――『東京ホテイソン』という名前は最初から?

たける:最初からです。僕の案で。ホテイソン(布袋尊)は笑いの神様って意味で付けました。

ショーゴ:でも、諸説あるらしくて、本当は布袋尊は夫婦円満とからしいんです。

たける:本当の笑いの神様は毘沙門天っていう説もあるんですけど。

ショーゴ:でも、布袋様の方が顔が面白いんで、まあいいかって(笑)。

ネタ合わせはサウンドチェック

ショーゴ:ネタ合わせは、サウンドチェックですね。

――サウンドチェック?

ショーゴ:たけるの声の抑揚・リズム・声量・間で笑わせるんで。いくら面白いこと言っても、たけるの声の状態がメロディアスじゃないとダメなんです。

――なるほど。

ショーゴ:CD作る人みたいになってますね。「はいOKでーす」ってつい言っちゃいます(笑)。

――(笑)

ショーゴ:新ネタの合わせはやっぱり難しいんですよ。俺の脳内の理想のサウンドに近付くように「ここで上げて、下げて」みたいな。

――厳しいですね。

たける:それが普通なんで慣れちゃいました。

――ちゃんと毎回再現されるんですか?

ショーゴ:それが……。毎回同じ音を出し過ぎちゃうんですよ、逆に。

たける:最近は良くなったと思いますけど、前はもっと「自分を出して」って言われて。

ショーゴ:要は「これ(ネタ合わせ)はCD音源だ」と。「ロックフェスだったら盛り上げるだろ? 公民館だったらしっとり歌うだろ? 状況に応じてやってくれ」って言うんですけど。

たける:それが難しいんですよ。CD音源がずっと頭の中回ってるんで(笑)。

備中神楽の影響

――たけるさんのツッコミと言えば、『備中神楽』のリズムを取り入れているというお話もありますが……。

たける:最初は備中神楽をイメージしてたわけじゃないんですよ。順番が逆で、結果そうなったみたいな。

――というのは?

たける:ツッコミに備中神楽を取り入れたというより、大きい声で突っ込んだらそのリズムになったっていうか……。

ショーゴ:ネタで「いや不合格の間!」っていうツッコミのフレーズがあったんです。

――合格してるのに、がっかりした態度を取る、みたいな。

ショーゴ:そうですそうです。それを大きな声で言ってくれって発注したんです。そしたら「い~や! ふご~かくのま!」って、発注してないのが来て。

――(笑)

ショーゴ:子どもの頃からやってたから、完全に染み付いてたんでしょうね。

――備中神楽はどのくらいやられていたんですか?

たける:2歳からずっと。

ショーゴ:ちゃんとできるんですよホント。プロです。

たける:一応、神社庁登録の、備中神楽の『神楽師』っていう資格を持っています。

――なぜたけるさんは備中神楽をやることになったのですか?

たける:親戚に西平一夫さんという、備中神楽では高名な方がいて。その方の影響で始めたんです。

ショーゴ:芸人やってないで岡山残ってたら、多分、備中神楽で上に行ってたと思います。

たける:あれのおかげで、舞台度胸も鍛えられました。