底を見せたくないという底を見せる【サツマカワRPG(後編)】

底を見せるか見せないか

サツ:こういうインタビューで、自分の中でここはハッキリさせないとな、って思うところがあって……。

――どういうことでしょうか?

サツ:芸人として、底が見えない方がいいのか、底を見せた方がいいのかって……。こういうところで素で喋ってもいいのかって問題です。

――前編の冒頭でも少し触れましたね。

サツ:SNSが普及したんですよねえ、良くも悪くも。

――急に誰目線(笑)?

サツ:底が見える人が愛されるんですよ、やっぱり。

――人としてのかわいさというか。

サツ:はい。親しみやすいじゃないですか。僕、そうじゃないじゃないですか。

――(笑)

サツ:信頼してる後輩とか、意見をくれる作家さんとか、それについては意見がバラバラで。「底を見せた方がいい」っていう人と「見せないで欲しい」って人と。

――なるほど。

サツ:自分で決めなきゃいけないと思ってて。これからは『底は見せない方向』で行こうかなと。

――今、インタビューで言っちゃってますけど(笑)。

サツ:はい(笑)。

――『底を見せないと決めた』という底が見えちゃいましたね。

サツ:そうです! それです! 「底見せないぞ!」っていう底を見せる。これ、けっこう正解なんじゃないかって思ったんですよ。これから毎回、ネタの最初に「大きい声でー! センスぶつけますよーっ!」って言おうかなあって(笑)。

――(笑)

サツ:かわいくないすか、そいつ(笑)。

――わかります。

サツ:今までは底を見せないようにしてたんですけど。ここから先は底を見せたくないという底を見せた方がいいのかなって……。

――複雑な話になってきました(笑)。

やりたいこととお金を稼ぐことのバランス

サツ:前は、結婚できるくらいの収入を目指していたんですけど、最近はお金に執着なくなってきちゃって。

――先ほども仰っていました。

サツ:これ『怪奇!~』でも話し合ったんですけど。物販をやったりしたら、小銭は稼げる可能性はあると思うんです。でも、それよりも「もっと売れたいなあ」って思って。

――目先のことより、もっと先のことを考えているんですね。

サツ:そのかわり、後輩におごったりとかできなくて……。「ホント、おごれないけどメシ行こう」とか言うことありますね。

――ツラいですよね。

サツ:もちろん売れたいですけど、今、自分のやりたいことは優先されてますし、今後、もっと優先していきたいですね。

――「見てる人が見てくれればいいや」という感じではない?

サツ:そういう感じではないです(笑)。「僕のネタが好きな人は、そっちからアンテナ張って気付いてくれよ」って思ってた時期もあったんですけど。例えば僕が新しい音楽……。「めっちゃいいじゃんこの曲」って思ったものに触れたとして。

――CMソングとか。

サツ:はい。その人達って、何年も活動してきてるはずじゃないですか。

――そうですね。

サツ:その瞬間まで僕はその人達に気付いてないんですよ。ということは、僕自身も気付いてもらう努力が必要かなって……。もっともっと広く、やりたいですね。

――知ってもらう努力。

サツ:今知ってくれている人に応援してもらうことも大事ですけど、より多くの人に知ってもらいたいですね。無料でどんどんネタも出していきたいです。

――その上で判断してもらって……。

サツ:(ボソッと)まあ、そのうち食えると思うんですよねえ……。

――(笑)

今後の目標

サツ:お笑い芸人って「自分のネタを見てもらって、元気になって欲しい」とか「明日から仕事頑張れるって思えるようになって欲しい」って言う人もいると思うんですけど、僕はけっこう逆で……。

――逆とは?

サツ:僕のネタを見て、恐れおののいて欲しいです(笑)。

――どういうことですか(笑)?

サツ:「真似できねえや、サツマカワRPG! もうやめてくれ~!」って思って欲しいっすね~(笑)。

――(笑)

サツ:根に『悔しさ』とかあるんで。

――陽キャに憧れた日々。

サツ:「なんで、俺のことわかってくれないんだー!」って気持ちとか。そういうのあるじゃないですか。そういうの……、単独ライブとかで、わかってくれてる人にぶつけてます(笑)。

――(笑)

サツ:……俺、幸せになりたいっす(笑)。

――具体的な目標としては?

サツ:めちゃめちゃデカいところでライブやりたいっすね~。

――どのくらいの大きさ?

サツ:デカければデカいほど。やっぱ、ちょっとずつにはなりますけど。

――テレビというよりもライブ?

サツ:でも、デカいところでライブやるには、テレビでめちゃめちゃ売れなきゃダメなんで。

――最終的には?

サツ:妻子を持ちたいです(笑)。

――結婚願望が強い(笑)。


底を見せるか見せないか。確かに芸人として重要なテーマなのかもしれません。それを、迷いながらもすべて口に出してしまう。そこがまたサツマカワRPGの魅力のひとつなのだと思います。というわけで、サツマカワRPGのコーヒーブレイク・インタビュー、以上!