乗り物好きの男、変態の才能ありの男【サツキ(後編)】

のりやさんの子供時代

――のりやさんはどんな子どもだったんですか?

のりや:僕はいわゆる『クラスの人気者』タイプでした。

ムネタ:すごいですね……。

――(笑)

のりや:でも、めちゃめちゃネガティブな部分もあって。なのに人に当たりが強くて。

――そうですか?

のりや:少しは丸くなったとは思うんですけど。でも「来るならいったるからな」みたいなところもどっかにあって。「なんでこんなに人に対して強く出ちゃうんだろう」ってたまに考えるんですけど。

――はい。

のりや:うち、片親なんですけど、それがコンプレックスで。クラスメイトにそれがバレるのがすごく嫌で。それをイジられないように相当イキがってたんですよね。その名残があって……。

――なるほど。

のりや:今はなるべく、人に対して柔らかく当たれるように頑張ってるんですけど。

――学生時代の部活は?

のりや:小中高とサッカー部でした。

――実力は?

のりや:全然です。さっき言ったようにイキってたのもあって、ずる賢くやってましたね。審判の見てないところでちょっと悪いことしたり。身体能力高くなかったですし。負けん気ばっかり強くて。

――そうなんですね。

のりや:それで、高校で強いところに入っちゃって。部員が150人くらいいるような……。まったく歯が立たなくて。高2の春くらいにやめちゃいました。

ムネタさんの子供時代

――ムネタさんの子ども時代は?

ムネタ:けっこう甘やかされて育ちました。プチボンボンです。

――(笑)

ムネタ:そのことでのりやさんにダメ出しされます。人に対してサービス精神がないところだったり。

のりや:そうですね。甘やかされてんなと思いますよ。

ムネタ:育ってきた環境が違うから、しょうがないじゃないですか。

のりや:なんで急に山崎まさよしさんみたいな言い方してんねん(笑)。

――でも、養成所には自分でお金貯めて行きましたもんね。

ムネタ:親は就職して欲しいっていう願いがあったんで。そこはやっぱ、自分のお金で行かないとって思いました。

――学生時代の部活は?

ムネタ:中学はソフトテニスを。中学で部活始めるときに何かやらなきゃって。野球とかサッカーだと、やってる人に敵わないし……。ソフトテニスならよーいどんで始められるんで。

――実際、どうだったんですか?

ムネタ:運動能力低いんで、全然できなくて……。試合にも出してもらえなかったです。

――高校は?

ムネタ:一応、囲碁将棋部に入ったんですけど、3回くらいしか行かなかったです。幽霊部員ってやつですね。

のりやさんの特技『オセロ』

――公式プロフィールの、のりやさんの特技『オセロ』が気になるんですが……。

のりや:一時期めちゃくちゃハマってて。相当強かったと思うんです。オセロの参考書買って読んだりして。ネットのオセロのランキングで上位5%に入ったり。

――本当に強いんですね。

のりや:いや、それが……。同じ事務所のTAIGAさんとその話になって、勝負したんですね。そしたらTAIGAさんがめっちゃ強くて。5回やって5回負けました。

――(笑)

のりや:こんなに身近にこんなに強い人おるんかって(笑)。ショックでしたね。まあでも、その辺の人よりは強いはずです。

墓掃除のアルバイト

のりや:いろんなバイトやりましたけど……。お墓の掃除はお金が良かったです。

――どんなことをやるんですか?

のりや:お墓って、開けるときゴム付いてるじゃないですか。

――すみません、勉強不足で存じませんが(笑)。

のりや:なんていうんですか? 水槽の継ぎ目のゴムみたいな。いろんなお墓のタイプがあるんですけど、とにかくそのゴムの部分を切って開けて、中を掃除するんです。

――なるほど。

のりや:骨壷って、紙の箱に入ってるじゃないですか。あれ、湿気でダメになっちゃうんですよ。それを剥がして、綺麗にして。

――あれ、箱のまま入れちゃダメなんですか?

のりや:箱から出して陶器の状態で納骨してもらった方が、綺麗な状態を保てます。覚えておいてください。

――わかりました(笑)。

のりや:それで、元の状態に戻して、周りも綺麗にして、終わりです。一基につき1万円もらえるんですけど、慣れれば一基1時間かからないんで、お金は良かったですね。

タイヤに囲まれた生活

のりや:最近はスケボーにハマってて。30歳超えて(笑)。

――なぜスケボーを?

のりや:急にやってみたくなったんです。やってみたらまあ楽しくて。めちゃめちゃ難しくて。一気にハマりましたね。後輩と一緒にやってます。

――いいですね。

のりや:あと、自転車もいいやつ買いまして。ミニベロってタイプなんですけど。サイクリングもしてます。

――スケボーと自転車と、ストリート系のイメージですね。

のりや:そうなんです(笑)。乗り物が好きなんですよね。バイクも好きですし。

――ネタ作るときも自転車乗ってますしね。

のりや:最近、競輪の仕事もいただいてて、勉強してるところですね。予想をネットで配信して……。それも楽しいですね。気が付いたら生活がタイヤだらけになってました(笑)。

ムネタさんは競馬好き

ムネタ:僕は競輪じゃなくて、競馬をしてます。

――仕事には繋がっているんですか?

ムネタ:いえ、仕事には繋がってなくて。競馬は好きな芸人さん多いんで、そういう意味では他の趣味をした方がいいんでしょうけど。本当に好きなんで。

――実績は?

ムネタ:全然です。5万とか。そういうのをちょこちょこ。100万とか当てたいんですけど……、これがなかなか当たらないんですよ。

――だから価値があるのだと思いますが(笑)。

のりや:お前、そういう運なさそうやもんな(笑)。

――他の趣味に比べて競馬のどこに魅力を感じるんですか?

ムネタ:かわいいんですよね、馬が(笑)。

――のりやさんは競馬は?

のりや:ゲームの『ダービースタリオン』シリーズはハマりましたね。血統とか詳しいですよ(笑)。

ムネタさんのペット

ムネタ:ペットでヘビを飼ってるんです。ボールパイソンなんですけど。

――名前は?

ムネタ:『タロウ』です。メスなんですけど、最初メスって知らなくて(笑)。

――(笑)

ムネタ:餌は冷凍マウスを……。

のりや:うわ、えー! 俺ダメだ、そういうの。お前、気持ち悪いのは漫才だけでいいよ!

――(笑)

ムネタ:あと、イモリも2匹飼ってます。オスとメスを1匹ずつ。

――名前は?

ムネタ:『イモリ』と『ミユキ』です。

のりや:100歩譲って、メスの『ミユキ』はわかるけど、オスの『イモリ』はかわいそうやろ(笑)。

お金が自由に使えるなら?

のりや:僕、そういうのないんですよね……。

――そうなんですか?

のりや:自分で1個だけ決めてることあって。『やりたいことは無理してでもやろう』って思ってるんです。死ぬ前に『アレやっときゃ良かった』って後悔したくないんで。

――なるほど。

のりや:スケボーとか自転車もそういう感じでやってますね。

ムネタ:僕もそんなにないんですよね。プチボンボンで制限もなく生きてきたんで……。

のりや:欲のないコンビやな(笑)。

ムネタ:あ、でも、なんでも好きなもん買っていいよって言われたら、馬買います。

――馬主になりたい。

のりや:名前どうすんの?

ムネタ:そうですね。『ムネタ』は付けたいですけど……。

のりや:チャンスや。大喜利チャンスや。

――(笑)

ムネタ:そうやって言われるとプレッシャー感じちゃうんで、やめてください(笑)。

のりや:例えば、北島三郎さんだったら、『キタサンブラック』とかありますけど。……さて、ムネタの馬の名前は?

ムネタ:ムネタ……、ムネタキング……?

のりや:え~!(笑)

――なぜ『ムネタキング』?

ムネタ:G1獲って、王様になって欲しいから。

――(笑)

のりや:これがお前の得意技やな。たっぷり時間使って、普通のこと言う(笑)。

変態の才能あり?

――ムネタさんは「声がいい」って言われますよね。

ムネタ:そうですね。でも全然嬉しくないですね……。

――え? そうなんですか?

ムネタ:他に褒められるところなかったのかな、みたいな。

――いやいや。純粋に喜んでいいと思いますけど(笑)。

のりや:こいつ、そういうのでは喜ばないんですけど、女性に気持ち悪がられてキャーキャ―言われてるとき、すごいイキイキしてるんですよ。

――え?

のりや:野外イベントとかだと知名度ないんで、お客さんに反応してもらうために、ムネタの生写真配るんです。それでキャーキャー言わせて食いついてもらうんですけど、そのときすごく嬉しそうなんですよね。

――変態の才能がありそうですね(笑)。

ムネタ:そうですか?

のりや:この間も『前略、西東さん(中京テレビ)』っていうネタ番組で、観覧のお客さんにそのパターンで生写真配ったんです。観覧の女の子なんで、野外イベントとかより反応が大きいんですよ。それ見てこいつニヤニヤ笑ってて。

――(笑)

のりや:そのなかに、ムネタのメッセージ付きの写真が1枚、当たりで入ってるんです。いつもは『ムネタはそばにいますよ』とか『困ったらムネタの方を見てください』みたいな感じなんですけど、その日は『あなたの口元が好きです』って(笑)。

――もうムネタさんのキャラ関係ない(笑)。

のりや:それで余計に客席も「キャーッ!」ってなって。終わって楽屋に帰ったら「やりましたね」って。

ムネタ:(笑)

のりや:やりすぎやって(笑)。あれ、ウケてないから。ただの悲鳴だから。

――(笑)

最終的にどんな芸人さんになりたい?

のりや:芸人はもう、なるようにしかならないんで、目の前のことを一生懸命やって、あとは身を任せるだけですね。

――なるほど。ムネタさんは?

ムネタ:僕は、そうですね……。存在感のある芸人さんになりたいです。

のりや:以上?

ムネタ:以上です。

――ありがとうございました(笑)。


「育ってきた環境が違うから」山崎まさよしさん風に本人も言っていますが……。同じクラスだったら仲良くならなそうな2人が、コンビを組んで活動をする。漫才ならではの関係性のような気もします。そのコントラストのシャープさが、サツキの魅力なのだと感じられました。サツキのコーヒーブレイク・インタビュー、以上!