ミステリアスなキャラクターのムネタさんに、「こわない?」とツッコむのりやさん。どちらもインパクトのあるキャラクターで漫才を繰り広げる『サツキ』。2人はどのようにして出会い、コンビを組んだのか? サツキに……、コーヒーブレイク・インタビュー!
サツキ 門脇 のりや(かどわき のりや) 名前 ムネタ(むねた) 三重県 出身地 静岡県 1985年8月24日 生年月日 1986年7月5日 O型 血液型 A型 身長172cm/体重58kg/B92cm W80cm H91cm/靴26.5cm サイズ 身長176cm/体重66kg/B88cm W81cm H86cm/靴27.5cm サッカー・オセロ 趣味 出会い系サイト 人付き合い 特技 一発ギャグ 普通自動車・普通自動2輪 資格 普通自動車免許 最終学歴… 青山学院大学 その他 (出典:サンミュージック公式HP)
芸人を目指したきっかけは?
のりや:明確に覚えているのは『関口宏の東京フレンドパーク(TBS)』です。
――意外な番組が出てきましたね。
のりや:ある日、フレンドパーク見てたら、僕が欲しい物が賞品で出てきて。「うわっ! 俺が欲しい物だ!」って。ゲストがそれをダーツで当てて持って帰ってたんです。「なんていい商売なんだ」って思いましたね。
――わかります(笑)。
のりや:なんで、壁に張り付いて、エアホッケーして、欲しいもんもらえるんだって。あそこに出たいなってのが最初です。
――(笑)
のりや:あんまり欲しいもん買ってもらえない家だったんで。めっちゃ羨ましかったです。
――ムネタさんは?
ムネタ:純粋に、ただモテたかったんです。
――(笑)
ムネタ:全然モテなかったんで……。大学卒業するまで彼女もできたことなくて。
――芸人を目指す動機として、悪いことではないと思います。
ムネタ:あと、もともとイジられたりとか多かったんです。クラスのヤンキーにイジられて笑われるタイプの。
――イジメられていたとかではなく……?
ムネタ:じゃないですじゃないです! イジメられてるってこっちが認識したら、イジメになっちゃうんで!
――(笑)
のりや:「僕は笑いを取ってるんだ!」って自分に言い聞かせてたんやな(笑)。
ムネタ:本当はそのグループにいたくなかったんですけど……。
のりや:遠くにいたらもっとひどいことさせられるから。無意識の防衛本能(笑)。
ムネタ:すごいでしょ(笑)?
前の相方と上京して大学へ
のりや:「芸人になりたいから東京に行く」って親に言ったら「とりあえず大学は出てくれ」ってことになって。東京の大学に進学します。
――青山学院大学ですよね。おしゃれなイメージがあります。
のりや:それが、三重の田舎から出てきたんで、まったく馴染めず……。ご飯行くのも、オープンカフェとか、イギリス風のパブみたいなところ行くみたいな。やったことないことばかりで、嫌だってなっちゃって……。
――(笑)
のりや:東京で、前の相方とばかり遊んでました。
――サツキの前のコンビですね。
のりや:『拳』っていうコンビです(※『拳』はのちにひらがなの『こぶし』に改名)。もともと幼馴染だったんですけど、一緒に東京出てきてて。あいつは専門学校に通ってました。
――上京する前からコンビを組む予定だったんですか?
のりや:はい。それで、2人でNSC行こうと思ってたんですけど、当時、募集要項がわからなくて。どこかで紙もらってくるのかな、みたいな(笑)。
――今よりもネットが普及していなかったですからね。
芸人エリートコースに見えたけど
のりや:大学3年のときに新聞読んでたら、ある養成所の募集を発見しました。立ち上げで、1期生の募集だったんです。立ち上げたのはフジテレビのプロデューサーだった方で。
――はい。
のりや:入学式にタモリさんが来るって書いてあって……。タモリさんに会いたくて、すぐ電話して。
――(笑)
のりや:相方と2人で入学しました。実際、40人くらいの入学式にタモリさんがいらっしゃって。僕も舞い上がっちゃって、何を仰ってたかはっきり覚えてないです。はたしてあれは本当にタモリさんだったのか……。
――流石に違うということはないと思いますが(笑)。
のりや:実際、授業が始まったら、講師陣に、清水ミチコさん、片岡飛鳥さん、鈴木おさむさんとか……。すごい顔ぶれで。
――本当にすごい!
のりや:そのまま1年間通って、そのままそこにタレント第1号として所属しました。所属できたのは僕ら1組だけです。
――たくさんの著名な方々とも接点ができて、エリートコースですね。
のりや:そうなんです。その流れでテレビのオーディションとかもたくさん行かせていただきました。いい経験たくさんさせてもらえましたね。実力がなくて全然出られなかったですけど、感謝してます。
――1年目ですからね。
のりや:今でもそのときのつながりで、テレビ局のスタッフさんが僕のこと覚えててくれたりしますし。
――拳はのちにサンミュージックに所属しますが……。
のりや:2年目に、急に事務所がなくなってしまったんです。大人の事情で……。
――え!
のりや:いやあ、僕らもビックリでした。
あらゆる事務所に手紙を書く
のりや:そこから3年くらい、ほぼ何もしてなかったです。
――フリー芸人としてライブなどは?
のりや:月1回出るか出ないか……。いや、そんなに出てなかったですね。本当に何もしてなかったです。
――そこから拳の2人はどうなるんですか?
のりや:「このままじゃやばい、どうしよう」ってなって、24歳くらいのときに単独ライブをやったんです。思い当たる事務所全部に「単独やるんで来てください」って手紙を書きました。
――すごい度胸と行動力!
のりや:そのときはやる気しかなかったんで(笑)。今考えたら、エネルギーがめちゃくちゃありましたね。
――結果、単独ライブはどうなるんですか?
のりや:中野の『ザ・ポケット』っていう180人くらいの劇場なんですけど、とにかく手売りしまくって満員にして。来てくれる事務所の方に「こいつら客持ってんな」って印象付けようと思って。
――来てくれた事務所はあったんですか?
のりや:4つくらいの事務所が見に来てくれました。そのなかで、最初に手紙の返事をくれたのが、サンミュージックだったんです。その後、サンミュージックと話をして、所属に漕ぎ着けました。
――ドラマのようなストーリー!
ムネタさんはサンミュージックの養成所から
ムネタ:すごい話ですね。ないっすよ僕そんなの(笑)。
――聞く順番を間違えました(笑)。
ムネタ:僕は大学卒業して、芸人になるために1年間バイトして貯金してました。
――それは養成所への入学資金で?
ムネタ:そうです。それで1年貯めたんですけど、養成所の申し込みを忘れてまして……。
――え?
のりや:「よし、お金貯まった!」っつってカレンダー見たら4月やったってこと? なにそれ(笑)。
――(笑)
ムネタ:なんかないかなと思って探してたら、サンミュージックの養成所『TOKYO☆笑BIZ(※現 サンミュージック・アカデミー)』がまだ募集してて。それで行ってみようかなと。
――なるほど(笑)。
ムネタ:あとで聞いたんですけど、僕、面接で落ちるところだったらしくて。
――それはなぜ?
ムネタ:ぶっちゃあさん(ブッチャーブラザーズ)が、「あいつは自分の笑いを持ってる。絶対言うことを聞かない。落とそう」って(笑)。
――実際、面接で何か変なことを言ったんですか?
ムネタ:「お笑いがやりたいです」って普通に言ったつもりなんですけど……。
のりや:なんか、そりが合わんかったんやろうな(笑)。
ムネタ:リッキーさん(ブッチャーブラザーズ)が「そんなことないだろ」って止めてくれたらしいです。
のりや:リッキーさんに感謝やな(笑)。
養成所に4年通う
ムネタ:TOKYO☆笑BIZって1年なんですけど……、僕、4年通ったんですよ。
――え?
ムネタ:え?
のりや:そりゃビックリするよ。スッとは受け入れられんやろ(笑)。
――なぜそんなことになったんですか?
ムネタ:最初の1年はコンビで漫才をやっていたんですけど、最後の所属査定のライブの直前に、トリオになったんです。それで、査定は悪くなかったんですけど、トリオになったばかりだからもう1年様子を見ましょうってことで。
――なるほど。
ムネタ:2年目の終わりで、途中で入った相方が抜けて、またコンビに戻っちゃったんです。それでまたもう1年様子を見ましょうってなって。
のりや:(笑)
ムネタ:3年目は、相方がイケメンだったこともあって、芸人と並行して『チャウ2ぼ~いず』っていうアイドルグループに参加することになるんです。それでお笑いが疎かになっちゃって……。
のりや:もうムチャクチャ(笑)。
ムネタ:それでもう1年様子を見ましょうってことで……。4年かかりました。
――これはこれですごい話でしたね(笑)。
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