令和の歌謡漫才師の生きがいはカッコつけること【きつね(後編)】

前編は、2人の幼少期から大学時代、上京、事務所移籍の話などを聞いてきました。後編は、あの漫才がうまれたきっかけ、YouTubeチャンネル『きつねジム』、趣味の話などを聞いていきます。きつねに……、コーヒーブレイク・インタビュー!

※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、リモートによるインタビューとなっております。画像は、リモート画面のキャプチャーと、ご本人よりご提供いただいたものを掲載しております。

(リモートインタビュー キャプチャー画像)

『きつね』の漫才の名前

――『きつね』さんの、あのおなじみの漫才は『歌謡漫才』『パリピ漫才』など、さまざまな呼ばれ方をしていると思いますが、なんてお呼びするのがよろしいですか?

大津:『リミックス漫才』なのかな? リミックスやんな、アレ。

淡路:……らしいです(笑)。

大津:いや、しいて言うなら! しいて言うならやで(笑)。

淡路:『サンプリング漫才』なのかもしれないですね。日常にあるBGMや効果音を切り取って使ってるんで。

――なるほど。

淡路:でも「ネタタイトルどうします?」って言われたら「『歌謡漫才』でお願いします」って言ってますね。

――では『歌謡漫才』で間違いないですね(笑)。

大津:おまかせです。受け手の問題やと思ってるんで。

歌謡漫才が生まれたきっかけ

――他のインタビュー記事を拝見すると、歌謡漫才は、大津さんが借金をしてバイトに明け暮れているなか、淡路さんがDJとダンスにハマって生まれたとあったのですが……。

淡路:そうですね。そこで蓄えたみたいなところはありましたね。

――それらをネタに持ってきたきっかけはなんだったんですか?

淡路:30分のプチ単独ライブをやる機会をいただいたんです。そのとき、本当にバイトに忙殺されていたんで、新ネタ作る時間がなかったんですよ。でもせっかく30分好きなことできるのに、ありネタで終わるのはキツイなあって思って。遊び感覚で作りました。

――もともと機材は持っていたんですか?

淡路:そうですね。もともと好きで知識もあって。実際そんなに難しいこともしてないですけど。「これはできる」ってのはわかってました。やりたいから用意した、ということではなかったです。

――機材はけっこう高いのでは?

淡路:パソコンのなかに入っているソフトが7、8万で、パソコンも20万くらい。サンプラーはメルカリで5000円くらいで……。結果30万くらいはかかってるのかなっていう。

――ソフトがけっこう高いですね。

淡路:プロの演劇や音楽の現場で使うヤツなんで。『ダフト・パンク』が使ってるって聞いて買ったんですけど(笑)。

――ネタにする前は、そのソフトで何をされていたんですか?

淡路:……確かにそうなんですよね(笑)。

――(笑)

淡路:納得いく使い方ができてなかったから、ネタに持っていったっていうのが1番正しいかもしれないですね。僕、音楽とかできないんで。ピアノも弾けないですし、メロディとかもわからなくて。「そういうの買ったらできんのかな?」って思ってたら、知識がいることを知って。途方に暮れていたらネタに使えたって感じです。

――大津さんはネタ中にウクレレを持っています。なぜウクレレを?

大津:最初まさに『歌謡漫才』でやってて。ウクレレの僕とアコーディオンの淡路で、淡路がアコーディオンを忘れたからあの機械を持ってきたっていう設定やったんですよ。

――なるほど(笑)。

大津:なので、僕がウクレレ持ってないと成立せえへんなってなって。その日、ライブの30分前に楽器屋に走って、2900円のウクレレ買ってきたんです(笑)。

――ネタが増えていくうちに、それが少しずつ変わっていったんですね。

大津:ウクレレは形骸化しました(笑)。

――ちなみにウクレレの実力は?

大津:弾けるは弾けます。僕、もともとギターは弾けるんですけど、ウクレレも練習して……。

淡路:3年くらい経って、最近ようやく練習し始めたんですよ(笑)。

過去にはどんなネタを?

大津:変な漫才やってました。「車からaikoさんの曲流れてきたらいいなあ」って言って、軍歌になってるみたいな(笑)。

――ウケはいかがでしたか?

淡路:ウケてなかったなあ(笑)。

大津:中笑いです。めっちゃウケてるわけでもなく、めっちゃスベってるわけでもなく(笑)。

――歌謡漫才を最初に披露したときは、ドカンとウケたんですか?

大津:最初の30分のプチ単独のときはドカンまではいかんかったよな。2回目やったときにめちゃくちゃウケたな。

淡路:そうっすね。

――このネタで行こうって決めたきっかけは?

大津:マネージャーのアドバイスですね。

淡路:この前に『ギャルおっさん』っていう、僕らのなかではホントによくできたネタができたんですよ。新宿とかにおる、確実におっさんなのに若作りしているおっさんをイジるネタなんですけど。これがホントに面白くて。練習めっちゃして。いいネタになったと思っていざライブでやったら、ひと笑いもなかったんですよ(笑)。

大津:ハゲるくらいスベリました(笑)。

淡路:そのときに「俺らの『面白い』とみんなの『面白い』ってこんなにズレてたんや」って、1回飛び道具のネタに切り替えようってなかで『歌謡漫才』にシフトしていきました。

――テレビにちゃんと出たのは歌謡漫才が初ですか?

大津:厳密に言えば『PON!』には出たことあって……。

淡路:くじ引きで当たればネタさせてもらえるコーナーで。

大津:そのときはまだ歌謡漫才はできてなくて。Tシャツを破る漫才をやりました(笑)。

――(笑)

大津:ちゃんとオーディションに受かったのは歌謡漫才が初ですね。

(ゲームイベントにて、2人で『幽遊白書』戸愚呂弟のコスプレ)

YouTubeチャンネル『きつねジム』

――YouTubeチャンネル『きつねジム』をやられています。これはどういうチャンネルなんですか?

大津:もともと格闘ゲームの『ストリートファイターV』のキャラバンがあって。その予選に僕らが回らせてもらえることになったんです。そこで僕らもプロゲーマーの方にゲームを教わってランキングを上げようというのがチャンネルのスタートです。

――今はチャンネル内で他のゲームもたくさんやられています。

大津:もともとゲーム好きなんです。

淡路:僕は最初、まったく好きじゃなかったんですけど……。

――しかし、YouTubeチャンネル『たっちアカデミー』では淡路さんがレギュラーでゲームをされていますが……。

淡路:ハードに関してはゲームキューブくらいで終わってて。プレイステーション2とかも持ってなかったですし。スポーツの方が好きやったんですけど。ゲームやるようになったのは『ザ・たっち』さんとの出会いですね。

――それぞれ好きなゲームは?

大津:僕ずっと『死にゲー』やってて。『死にゲー』っていうのは『ダークソウル』シリーズとかが代表作であるんですけど。難易度が高くて、めちゃくちゃ死んで、敵の攻撃パターン覚えて、っていうのを繰り返していくジャンルで……。

――はい。

大津:今はプレイステーション4の『仁王2』にハマってます。難しいっす。

――淡路さんは?

淡路:『モンスターストライク』ですね。あと『TEPPEN』っていうスマホのカードゲームがあるんですよ。芸人みんなで始めたんですけど、僕の熱量が他の人よりちょっと高いですね(笑)。

大津:ホンマにめちゃくちゃ面白いですよ。『TEPPEN』。

淡路:始めるハードルはちょっと高いんですけど、やってみたらみんなハマると思います。

自宅で水タバコを嗜む

――ゲーム以外の趣味は?

大津:今は僕、水タバコにハマってて。自分の家で吸うために買いました。

――自宅で水タバコを吸っている方は日本ではなかなか珍しいと思いますが……。

大津:外で吸うと高いんですよ、水タバコ。3000円くらいするんです。

――大津さんが買われたのはいくらくらいのものなんですか?

大津:結局、計5万くらい使いました(笑)。メルカリとかで揃えたら全部で1万2000円くらいだと思うんですけど。

――水タバコの魅力は?

大津:すっごいリラックスできるんですよね。これ以上ないくらいリラックスできます(笑)。

――普通の紙タバコは吸われないんですか?

大津:吸わないです。だからこそやと思います。

――お2人とも、基本おしゃれですよね。

大津:そうなんですよ(笑)。

淡路:カッコつけることが1番の生きがいなんで。

大津:僕と相方の共通項です(笑)。